
TBMは2026年10月14日、使用済みの容器包装プラスチックを原料とする高機能再生材「CirculeX」について、日本自動車工業会が公表した再生プラスチック材5種の目標物性のうち4種で要求水準を満たす処方開発を完了したと発表した。国内外の自動車メーカーやTier1を含む部品メーカーなど複数企業で、評価用サンプルの提供と材料評価が進んでいる。
自工会の目標物性5種のうち4種で処方開発を完了
PCR材とは、使用済みの製品を回収して再生した材料である。製造工程の端材などを原料とするPIR材と対になる区分で、家庭から排出される容器包装プラスチックも原料に使えるため、PIR材より原料の確保が安定すると見込まれている。一方で種類の異なる樹脂や異物が混ざるため、強度や耐久性の低下、臭気、品質のばらつき、規制化学物質の管理が課題となり、自動車部品での利用はこれまで限られてきた。
処方開発を完了したのは、一般部品向けの汎用PP、ドアトリムなどに向けた汎用PP、インパネなどに向けた複合強化PP、アンダーカバーなどに向けた複合強化PPの4種である。TBMはLIMEX事業で培った配合と混練の技術に、横須賀サーキュラー工場での製造プロセスの改善を組み合わせてCirculeXを開発した。対象グレードでは自社試験で曲げ強度と耐衝撃強度がバージンPPと同等以上の数値を確認している。JIS K 7171とJIS K 7111に準拠した比較評価による自社調べで、物性値は代表値であり保証値ではない。洗浄工程と材料設計の改善により、従来の容器包装プラスチック由来のPCR材と比べて臭気も下げた。
TBMは自動車メーカーやTier1を含む部品メーカー、素材と成形関連のサプライヤーなど20社以上とCirculeXの自動車用途に関する商談を進めている。適用の検討対象は、内装部品と内部構造材、ドア周辺部品、ラゲッジ周辺部品、アンダーカバーなどの車体下部部品、フェンダー周辺部品である。
欧州ELV規則が求める再生材15%という条件
自動車業界で再生プラスチックの活用が課題となる背景には規制がある。国内では改正資源有効利用促進法が施行され、欧州で発効したELV規則では、2032年9月1日以降に型式認証を受ける新型車に使うプラスチックのうち15%以上を、使用後に回収されたプラスチック廃棄物由来の再生材とすることが求められる。再生材の使用量を増やすだけでなく、必要な性能と安全性を備えた再生材を安定して調達することが求められる状況にある。

TBMはISO 9001認証を取得している横須賀サーキュラー工場の品質と供給の体制を基盤に、生産体制を強化する。化学物質管理の不透明性への対応では、分析専門企業のクリアライズと化学物質管理および品質保証スキームの共同開発で基本合意を結んだ。調達の接点づくりでは、化学産業の企業・材料情報の検索システム「Sotasデータベース」を手がけるSotasと共同マーケティングとマッチングを進める基本合意を締結した。
関連情報
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000412.000016815.html
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