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分析屋、既存の溶接ロボットに後付けできる溶接専門AIを発表

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溶接専門AIソリューション「SAMURAI Analyzer for Welding」。(出典:分析屋)

分析屋は2026年9月15日、既存の溶接ロボットや溶接ラインに後付けできる溶接専門のAIソリューション「SAMURAI Analyzer for Welding」を発表した。溶接中の映像をAIでリアルタイムに解析し、品質に関わる変化を数値やグラフとして扱えるようにする。後付け環境でのリアルタイム解析を支える関連技術について特許を出願中だ。

溶接品質管理を「後付けのAI」で変える

溶接品質管理とは、溶接部の欠陥や強度不足を防ぐために、工程や結果を検査・記録する取り組みである。

課題は、工程中が見えないことにあった。溶接中の状態は人の目で確認しにくく、品質管理の主流は溶接が終わった後の外観検査だった。外観検査では不良の有無は分かっても、溶接中に何が起きていたか、どのタイミングで異常の兆候があったかを後から追うことは難しい。原因究明や再発防止に時間がかかっていた。

溶接中を撮影するカメラやレンズは存在する。ただし、アーク光やスパッタ、熱による映像の揺らぎ、ワーク形状、ロボット動作など映像を乱す要素が多く、AIが解析対象を安定して捉え、リアルタイムに品質情報へ変換することは容易ではない。アーク光は溶接中に発生する直視できないほど強い光、スパッタは溶接中に飛び散る金属の粒を指す。

そのため高精度な溶接中解析AIは、高額な溶接ロボットや専用設備にあらかじめ組み込む形で提供されることが多く、既存設備を活かした導入には高いハードルがあった。同社は設備の全入れ替えを前提とせず、今ある現場にAIを後付けする方式を採った。

溶接中の映像から溶融池やワイヤ先端などをAIが捉え、数値とグラフで出力する。(出典:分析屋)

溶融池やワイヤ先端の変化を数値とグラフで捉える

構成は、既存の溶接ロボットや溶接ラインに専用カメラとGPU搭載の解析PCを追加するものだ。溶接中の映像をAIでリアルタイムに解析し、結果を画面で確認できる。映像とデータとして記録することで、不良発生時の原因確認や品質保証の説明資料に使える。PLCなどの制御機器やパトライトなどの通知機器とも連携でき、異常の兆候を検知した際に設備へ信号を送る使い方を想定する。

AIが捉えるのは、溶融池、ワイヤ先端、ギャップ、ビードなど溶接品質に関わる対象だ。溶融池は溶接中に金属が熱で溶けて液体状になっている部分、ギャップは部材同士のすき間、ビードは溶接後にできる盛り上がった溶接跡を指す。これらの形の変化や位置関係を、映像・数値・グラフとして出力する。

同社は、提供する価値を「見える」「測れる」「残せる」の3点に整理する。溶接中の状態を確認できること、熟練者が経験で判断していた変化を時系列の数値で比較できること、映像と解析結果を記録として残し原因確認や監査対応に使えることだ。

想定する現場は、自動車部品や産業機械、建設機械、インフラ関連部品など、溶接品質が安全性や信頼性に直結する領域となる。不良発生後の原因確認に時間がかかっている現場や、カメラや画像AIを試したものの活用まで進められていない現場も対象に挙げる。主な利用部門は生産技術、品質保証、研究開発、DX推進の各部門を見込む。

今後は、異常発生前後の映像と解析結果を自動記録する機能の開発を進める。分析屋は2011年8月設立で、神奈川県藤沢市に本社を置く。データ分析、AI開発、BI構築、データ基盤構築、DX支援を手掛けている。同社は、デモやサンプル動画の解析、PoC(概念実証)の相談を通じて、現場ごとの適用可能性を確認するとしている。


関連情報

プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000088755.html

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