
STマイクロエレクトロニクス(ST)は2026年10月30日、多軸の加速度センサーとジャイロセンサーを1つのパッケージに集積した車載用の複合型セーフティセンサーのファミリーを発表した。STが2026年初頭にNXPの車載・産業用MEMSセンサー事業を買収して以来、量販市場向けに出す最初の製品となる。4品種とも量産中で、高級車から量販車まで幅広い車種への搭載を想定している。
車載MEMSセンサーで衝突検知から車両安定化まで
新製品を使うと、自動車メーカーや車載機器メーカーは共通のプラットフォームで、車載品質や信頼性、安全性の厳しい要件を満たすアクティブセーフティとパッシブセーフティのシステムを構築できる。用途は衝突時の乗員保護、横転検知、エアバッグの展開から、車両の安定性制御、レーダービームの安定化まで幅広い。
センサーは機能安全規格ISO 26262に準拠した単一デバイスで、内部診断機能を備える。どちらのセンサーもSafeSPIに対応し、データを個別にモニターできる。SafeSPIとは、車載安全用途向けに標準化されたシリアル・ペリフェラル・インターフェースである。
品種は4つある。「NCS1012BAEP」はZ軸(ヨー)の角速度センサーとXY軸の2軸低g加速度センサー、「NCS1012CAEP」はX軸(ロール)の角速度センサーとYZ軸の2軸低g加速度センサーを搭載する。「NCS1012EAEP」はX軸の角速度センサーとXY軸の2軸中g加速度センサー、「NCS10135AEP」はZ軸の角速度センサーとXYZ軸の3軸低g加速度センサーの組み合わせである。
ジャイロセンサーの最大測定範囲は±125dps、±250dps、±350dpsで、車載用の動作温度範囲(-40〜+105℃)で低いオフセットとドリフトを保つ。ローパスフィルターの3dB周波数は12.5〜400Hzで選べる。加速度センサーの公称最大測定範囲は、低gで±1.50〜±34g、中gで±15.5〜±150gである。パッケージは24ピンのQFN(6×6×1.90mm)で、自動車業界の光学検査に対応するウェッタブルフランク構造を備える。
NXPの車載MEMSセンサー事業の買収で事業を強化
NXPの事業の買収は、STのMEMSセンサー事業を強化する目的で実施した。STは車載用センサーについて、最低15年間の製品供給を保証する方針をとっている。自動車メーカーなどは、製品ライフサイクルの管理や再設計に伴うリスクを抑えて、新たな開発に取り組める。
STは約4万9000人の従業員を抱える総合半導体メーカーで、約20万社を超える顧客や数千社のパートナー企業と取引がある。サンプルの提供や価格は、同社の営業拠点や販売代理店で受け付ける。
関連情報
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001574.000001337.html
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