
アズビル金門は2026年10月19日、全国27の水道事業体と協定を結び、漏水検知の実証実験を開始したと発表した。一次側漏水の検知機能を備えた超音波式水道メーター「flowIQ2200」を使い、機械学習による漏水検知クラウドサービスの有効性を、多様な地理条件と配水環境で検証する。
音響データを機械学習で分析して一次側漏水を検知
一次側漏水とは、メーターから見て配水管側で発生する漏水である。flowIQ2200は、水道管内の流量を高い精度で計測するとともに、漏水検知に使える音響データを収集するデンマークのKamstrup社製の超音波式スマートメーターである。収集した音響データは同社のクラウド上で機械学習によって分析され、その結果から一次側漏水の可能性を検知する。
アズビル金門はこのメーターについて国内の型式承認を取得して販売しており、検針とアラーム収集のための独自クラウドと漏水検知ソリューションも提供している。Kamstrup社は約80年の歴史を持ち、90カ国以上に顧客を抱える。アズビル金門は2025年から同社と協業している。
検証は3つの視点で進める。技術の視点では漏水検知の精度を、管理・運用の視点では維持管理業務の効率化を、経済価値の視点では投資対効果と有収率の向上への貢献を確かめる。有収率は、配水量のうち料金収入につながった水の割合を指す。27事業体のうち25事業体が技術検証と管理・運用検証を実施し、残る2事業体はこれに経済価値検証を加える。運用では、漏水が疑われる箇所にflowIQ2200を設置し、検知した場合は現地調査と修繕を予定する。
弘前市と富士市でブロック給水による可視化
実証事例として示されたのは青森県弘前市と静岡県富士市の2件で、いずれも実証期間は2026年10月から2027年9月までで、1年ごとの更新を予定する。弘前市では浜の町東地区に、flowIQ2200と電子式水道メーターを計32カ所設置した。元メーターを新設したブロック給水によって漏水量を可視化する。富士市では前田地区に計190カ所を設置し、既設の元メーターを活用したブロック給水で漏水量を可視化する。ブロック給水は、給水区域を区画に分け、区画ごとの水量を元メーターでまとめて計測する方式である。

実証の背景にあるのは、水道インフラの老朽化と労働力の不足、運用コストの増加である。
アズビル金門は2026年10月21日から23日まで出島メッセ長崎で開かれる「2026長崎水道展」のブースNo.69で、flowIQ2200と本実証を紹介する。あわせて電力スマートメーターのネットワークを活用した取り組みも展示する。
関連情報
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000160655.html
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