
プラスチックリサイクルのesaと、大型3Dプリンターで建築部材を製造するDigitalArchiは2026年9月28日、廃プラスチックを建築用3Dプリント型枠へ再生する取り組みを始めると発表した。焼却処理されてきた廃プラスチックを原料とするesaの再生プラスチックペレット「Repla」を、DigitalArchiの大型3Dプリント建築部材の材料として活用する。
再生プラスチックを建築用3Dプリント型枠へ
再生プラスチックとは、使用済みのプラスチックを回収・加工し、再び製品の原料として使えるようにした材料である。
esaが持つのは、複合プラスチックを分離せずに再資源化する独自技術「esa method」だ。樹脂・紙・金属蒸着などが複合した分別の難しいプラスチックを、そのまま再資源化できるマテリアルリサイクル技術にあたる。一般的なリサイクルでは素材ごとの分離や洗浄が必要になるが、同技術は特殊な混練機構と温度・圧力制御により、異種素材が混在した状態でも安定した再生処理を可能にする。
この技術から生まれる再生プラスチックペレットがReplaだ。多様な物性グレードや色調に対応し、射出成形・押出成形・シート成形など幅広い用途に使える。今回の建築用3Dプリント型枠への採用により、活用領域が建築・建設分野へ広がる。
一方のDigitalArchiは、独自開発の大型3Dプリンターで建築用樹脂製コンクリート型枠や内外装パネルなどを製造している。デジタルデータに基づいて造形するため、従来の型枠製作では手間がかかる複雑な形状や、個別設計に応じた部材製造にも対応しやすい。同社はこれまでも再生プラスチックを活用した樹脂製型枠の製造に取り組んでおり、今回Replaを材料に加える形となる。
使用後の回収・再資源化まで見据えた循環モデルへ

建築・建設分野では、現場の人手不足や熟練技能の継承、資材価格の変動、廃棄物削減、CO2排出削減といった課題が重なっている。施工現場では、品質や安全性を維持しながら、効率的で環境負荷の少ない工法や資材を取り入れることが求められている。
両社が挙げる取り組みの特徴は4点ある。第1に、これまで焼却されていた廃プラスチックに建築資材という用途を生み出す点だ。第2に、再生材とデジタル製造技術を組み合わせ、自由度の高い型枠製造につなげる点だ。第3に、石油由来の新材使用量の削減と廃プラスチックの再資源化により、建築現場の環境負荷低減に寄与する点だ。
第4が、使用後の再利用・再資源化まで見据える点となる。esaは製品化後の回収・再資源化を含む循環モデルの構築に取り組んでおり、DigitalArchiとともに建築分野におけるプラスチック資源循環の実装を検討する。
今後は、Replaを活用した型枠製造の実績を積み重ねながら、建築現場で求められる品質、施工性、耐久性などの検証を進める。建築用型枠に加え、内外装パネルや什器、その他建築部材への展開も視野に入れる。
esaは2022年3月設立で、東京都千代田区に本社を置く。一般・産業廃棄物のリサイクルコンサルティング、プラスチック廃棄物のリサイクル、ペレットの加工・販売などを手掛ける。DigitalArchiは東京都新宿区に本社を置き、建築用コンクリート型枠や内装部材、什器の設計・製造・販売、廃プラスチックの回収・再生・処理などを事業とする。
関連情報
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000054.000102225.html
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