
福岡地所、九大OIP、TOPPANの3社は2026年8月7日、ディープテック分野のイノベーション推進に向けた連携を開始した。2026年9月1日に福岡市中央区天神の「天神ビジネスセンターII」4階へ開設する施設「Fukuoka Innovation Lab.Tenjin」(FIL.Tenjin)を拠点に、研究シーズの事業化から実証、資金調達までを支援する。
天神に約495平方メートルの拠点、宇宙・半導体・ロボティクスに対応
FIL.Tenjinとは、宇宙、AI、半導体、エネルギー、ロボティクス、アグリカルチャーなど、ライフサイエンス領域を除くディープテック分野に特化したインキュベーション施設である。施設面積は約495平方メートルで、運営は福岡地所が担う。福岡市地下鉄空港線の天神駅に地下直結し、西鉄天神大牟田線の福岡(天神)駅からは徒歩約3分の立地となる。
3社が挙げる連携の背景は、ディープテックが抱える構造的な課題にある。研究成果を社会実装するまでに長い時間を要し、研究と事業化の双方を理解して促進できる人材が不足し、長期の研究開発を支える資金の確保も難しい。これらを乗り越えるには大学や研究機関、企業間の連携と実証の場が必要であり、単一の企業や機関だけでは成長が難しいと3社は指摘する。
拠点では3つの取り組みを進める。1つ目は研究シーズの事業化支援で、スタートアップや大学の研究シーズについて企業とのマッチングや共同研究の設計、PoC(概念実証)の実行支援を担い、行政とも連携して実証と協業の機会をつくる。2つ目はコミュニティ形成と経営人材の確保で、ステークホルダー間の交流を促すとともに、スタートアップに欠かせない経営人材の発掘や次世代人材の育成を支援する。3つ目は資金循環の構築支援で、研究開発フェーズの助成金活用から事業化フェーズのギャップファンド活用まで、成長段階に応じた資金調達の仕組みづくりを後押しする。

3社が運営、大学シーズ、産業ネットワークで役割を分担
各社の役割は分かれる。福岡地所は施設の運営主体としてコミュニティマネージャーを常駐させ、入居者支援や行政機関、地元企業との連携を主導する。九大OIPは九州大学をはじめとする大学や研究機関の研究シーズを発掘し、研究者と企業をつなぐ翻訳機能として共同研究やマッチングの機会を生み出す。大学発スタートアップに向けた資金支援の仕組みづくりや人材育成、広域連携も担当する。
TOPPANはオープンイノベーションの推進と施設運営を福岡地所とともに支える。公募型オープンイノベーションプログラム「co-necto」などを通じて培った産業ネットワークと事業開発ノウハウを生かし、企業と大学、スタートアップの連携を促す。イベントやワークショップの企画運営から事業化の伴走支援、販路拡大までを担う。
FIL.Tenjinは、2026年1月に開業したライフサイエンス領域特化型の「Fukuoka Innovation Lab.九大病院」に続く2拠点目となる。3社は2拠点を両輪として、九州・福岡発のディープテック・エコシステムの形成を後押しし、ディープテック分野のスタートアップが継続的に生まれ成長する環境づくりを進める。
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プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001953.000033034.html


