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フォレストシー×KDDI、衛星通信と地上LPWAを連携させた山間部の圏外エリア向けIoT基盤を実証 「衛星で点、地上で面」の新アーキテクチャ

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山間部に設置した気象センサー。GEO-WAVEによる地上LPWAとau Starlink Direct for IoTの衛星通信を組み合わせることで、圏外の山間部でも観測データをクラウドへ安定送信できることが確認された。

山間部や中山間地域には携帯通信の圏外エリアが広く残っており、防災・林業・獣害対策などの現場では状況把握を人手に頼らざるを得ない状況が続いてきた。フォレストシーとKDDIはこの課題に、「衛星通信と地上ネットワークの組み合わせ」で答えを出そうとしている。2026年5月12日、両社はKDDIの衛星通信サービス「au Starlink Direct for IoT」とフォレストシー独自のIoT通信規格「GEO-WAVE」を連携させた合同実証を行い、圏外の山間部でも安定した遠隔監視が可能であることを確認したと発表した。

GEO-WAVEはフォレストシーが独自に開発した長距離・省電力の地上LPWA(省電力広域ネットワーク)通信規格だ。通常のLTE/5Gが届かない深い森林内や谷地形でも、センサー端末同士が地上ネットワークを形成し、観測データをリレー式に転送できる。一方、衛星通信は圏外エリアの上空を介して広域をカバーするが、地形や樹木の影響でセンサーごとの直接接続が難しい場所では単独では十分な網を張れない。

今回の実証が確認したのは「衛星で点をつなぎ、地上ネットワークで面をつくる」というアーキテクチャの有効性だ。複数のセンサーをGEO-WAVEで地上LPWAにより面的に接続し、そのデータをau Starlink Direct for IoTで衛星経由でクラウドへ転送する構成で、山間部に設置した河川センサー・気象センサーのデータを安定的にサーバへ送信できることを確認した。

この仕組みが普及すれば、これまで設置が難しかった山間部の防災インフラ(河川水位・土砂崩れ兆候・気象データ)をリアルタイムで遠隔監視する基盤が現実的なコストで構築できる。林業では作業員の安全確認や機材の位置把握、獣害対策では罠センサーの稼働状況確認といった応用も期待される。

「衛星で広域をカバーし、地上LPWAで密度を補う」という組み合わせのアーキテクチャは、工場・プラント・農場・インフラ設備など、広大かつ部分的に電波が不安定な環境でのIoT基盤設計にも応用が利く考え方だ。フォレストシーは今後、KDDIをはじめとするパートナーとの連携を通じて防災・林業・獣害対策・見守りの各分野に展開を広げる方針だ。

フォレストシーは2021年創業のスタートアップで、GEO-WAVEを核とした通信基盤でNEDO支援も受けながら技術開発を進めてきた。Starlinkをはじめとする低軌道衛星通信の急速な普及と、LoRaWAN等の地上LPWAの低コスト化が同時進行する中、両者を組み合わせる「ハイブリッドIoT通信アーキテクチャ」の設計思想は、エネルギーインフラ・農業・製造設備の遠隔監視など幅広い産業領域の課題解決に転用が効く考え方だ。


関連情報

プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000072988.html

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