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旭化成と米P2H2、AEM水電解システムの商業化に向けた協業でMOU

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P2H2 CEO Paul Matter氏(左)と旭化成 上席執行役員 竹田健二氏(右)(出典:旭化成)

旭化成と米Power to Hydrogen(P2H2)は2026年11月4日、アニオン交換膜(AEM)を使う水電解システムの商業化に向けた協業の覚書(MOU)を2026年10月に結んだと発表した。両社が進めている共同開発を基盤に、製造・量産化や商業化に向けた協業の可能性を検討する。

AEM水電解システムの製造・量産化を検討

アニオン交換膜とは、水電解でイオンの通り道となる膜である。アルカリ水電解ではイオンが液体の電解液の中を移動するのに対し、AEM水電解では専用の膜を通って移動する。

水電解による水素製造の普及には、製造コストの低減や、再生可能エネルギー由来の電力の変動に合わせた運転が課題になっている。P2H2のAEM水電解技術は、低コストの材料や重要鉱物に当たらない金属の活用と、再生可能エネルギーとの動的な連携の両立を目指す。イリジウムなどの希少金属を使わない材料技術と運転の柔軟性を特長とし、変動の大きい再生可能エネルギーとの直接連携を前提に設計している。複数メガワット規模への展開もできるという。

旭化成は2024年8月にP2H2へ出資した。MOUでは、P2H2のAEM水電解技術の知見と、旭化成が既存事業で培ってきた素材、製造、エンジニアリング、品質保証、サプライチェーン、顧客支援、事業開発のノウハウを組み合わせ、共同開発の成果を将来の製造・商業化につなげる方法を探る。P2H2は米国オハイオ州コロンバスに本社を置き、再生可能エネルギー由来の電力でグリーン水素をつくる産業向け水電解システムを開発している。

食塩電解の基盤を生かした水電解の事業

旭化成は水素関連事業を将来の成長ドライバーの1つと位置づけ、長年培ってきた食塩電解の技術・事業基盤をもとに、アルカリ水電解による水素製造技術の大型実証で実績を積んできた。同社の水素関連事業サイトによると、食塩電解の事業では150以上のプロジェクトに参加し、累計10GWの電解システムを納めている。

大型アルカリ水電解システム「Aqualyzer」は、10MWを基本ユニットとして複数台を組み合わせるモジュール設計を採る。NEDO事業「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」には10MW規模のシステムを納入し、運転を担っている。2024年5月には川崎製造所でアルカリ水電解のパイロット試験設備を本格稼働させた。同年9月にはDe Noraとコンテナ型アルカリ水電解システムの開発・販売に関する覚書を結び、2025年7月にはフィンランドの水素プロジェクトにコンテナ型の「Aqualyzer-C3」を供給した。


関連情報

プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000265.000079452.html
旭化成 水素関連事業サイト(Aqualyzer):https://ak-green-solution.com

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