
Helical Fusionと富士電機は2026年10月8日、核融合(フュージョンエネルギー)による実用発電の達成と産業創造に向けた資本業務提携を締結したと発表した。富士電機はHelical Fusionが主導する「ヘリックス計画」の公式パートナーとして参画し、統合実証装置「Helix HARUKA」と発電初号機「Helix KANATA」の技術開発および事業開発の具体的な検討に加わる。
富士電機がヘリックス計画の公式パートナーに参画
富士電機は2025年に、Helical Fusionと高温超伝導マグネット用の電源装置を供給する契約を締結していた。公式パートナーとなることで、Helix HARUKAとHelix KANATAの開発に関与し、核融合の周辺技術に関する知見を蓄積する。同社はエネルギー・環境事業を経営方針の柱に掲げ、エネルギーの供給側から需要側まで、クリーンなエネルギーの創出や安定供給、省エネと自動化のソリューションを展開している。
核融合の実用発電に向けたヘリックス計画の進捗

ヘリックス計画は、2020年代中をめどに二大開発要素である「高温超伝導マグネット」と「ブランケット兼ダイバータ」の個別実証を終え、2030年代中に最終実証装置Helix HARUKAによる統合実証と、発電初号機Helix KANATAによる実用発電へ進む計画である。2023年5月には発電初号機の設計をまとめた査読付き論文を発表している。
Helical Fusionが採用するヘリカル方式は日本で発明され、約70年にわたって国立大学や公的研究所で研究開発が続けられてきた。核融合炉を発電所として商用利用するには、24時間365日の運転に耐える定常運転、プラント外へ電力を供給できる正味発電、メンテナンスが可能な保守性という三要件をすべて満たす必要があり、ヘリックス計画はこの三要件から逆算した設計に基づいて開発を進めている。
現在は、自然科学研究機構 核融合科学研究所(NIFS)の敷地内にあるHelical Fusion専用スペースで、Helix HARUKA向けの高温超伝導マグネット実証に向けた製造と建設が進む。Helix HARUKA向けの主要コンポーネントの開発には、国内30社を超える企業と各種の共同研究先が協力している。
政策面では、内閣府が2025年6月に「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」を改定し、2030年代の発電実証を目指すロードマップを示した。核融合は政府の重点投資対象17分野に挙げられ、2040年までに3兆1000億円の官民投資が目標とされている。
関連情報
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000083.000089262.html
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