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NEDOら、大型商船向け水素燃料エンジンの陸上試験に成功 GHG95%減

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水素燃料エンジンを搭載する多目的船(1万7500重量トン型)の完成予想図。(出典:NEDOほか)

NEDOとジャパンエンジンコーポレーションなど8者は2026年9月8日、大型商船向け水素燃料エンジン「6UEC35LSGH」の陸上運転試験に成功したと発表した。工場運転で水素混焼率95%以上を達成し、温室効果ガス(GHG)の排出量を従来の重油燃料エンジンに対して95%以上削減した。ジャパンエンジン調べによると、大型商船向けの水素燃料エンジンは世界初となる。

水素燃料エンジンで重油比95%以上のGHG削減

水素燃料エンジンとは、燃料に水素を用いるエンジンである。水素は燃焼してもCO2を排出しないため、化石燃料の代替として排出削減につながる。今回のエンジンは水素と他の燃料を混ぜて燃やす混焼方式で、燃料に占める水素の割合を示す水素混焼率95%以上を工場運転で達成した。

開発したエンジンは、高圧直噴方式を採用した。燃料を高圧で直接シリンダ内に噴射する方式で、水素の安定した燃焼につなげている。安全対策として、堅固な水素漏えい防止構造を備え、水素供給配管には二重管を適用した。日本海事協会(ClassNK)の立ち会いのもと、承認のための運転試験を問題なく完了している。

エンジン完成を記念した各社代表者による記念撮影。(出典:NEDOほか)

エンジンは2026年9月7日、兵庫県明石市のジャパンエンジン本社工場で関係者に披露された。船舶用エンジンは長期間の連続運転に耐える必要があり、燃料を切り替える際は燃焼の安定性と安全性の両立が課題となる。

2028年4月から1万7500重量トン型の多目的船で実証

国際海運では2050年のカーボンニュートラルに向け、次世代燃料エンジンの早期開発と社会実装が求められている。ジャパンエンジン、川崎重工業、ヤンマーパワーソリューションの3社は、NEDOのグリーンイノベーション基金事業「次世代船舶の開発」の委託事業として、舶用水素エンジンとMHFS(舶用水素燃料タンクおよび燃料供給システム)の開発を進めてきた。

ジャパンエンジンは2025年8月に、純国産エンジンの商用機として世界初となるアンモニア燃料舶用低速2ストロークエンジンを完成させている。次世代燃料エンジンの開発を重ねてきた形だ。

今回のエンジンは、水素燃料船の実用化を目指す「Blue Harmony」プロジェクトの一環で開発された。今後は2027年1月、商船三井と商船三井ドライバルクが尾道造船で建造する多目的船(1万7500重量トン型)に搭載される予定だ。その後、川崎重工が開発・製造したMHFSから水素燃料の供給を受け、海上試運転を経て2028年4月から実船実証試験に入る。実運航条件下での耐久性などを検証する。

川崎重工は、液化水素を船舶に積み込むためのバンカリング設備の開発・製造も担う。エンジンの開発から搭載船の設計・建造・運航までの各段階で、日本海事協会が安全性の評価を実施する。


関連情報

プレスリリース(NEDO):https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101962.html

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