
三菱化工機は2026年6月29日、日本郵船が運航する自動車専用船で実施するバイオ燃料(B100)の長期使用トライアルにおいて、同社の船舶用油清浄機を用いた技術検証に協力すると発表した。高純度バイオディーゼル燃料を1年間継続して使用し、燃料供給システムの性能や動作への影響を総合的に調べる。船舶分野の温室効果ガス削減に向けた取り組みだ。
B100は、バイオ燃料を100%使用した燃料を指す。本トライアルでは、主に廃食油などを原料とするFAME(脂肪酸メチルエステル)を前提としている。現在、船舶分野では、使用済み食用油などを原料とするバイオ燃料(FAME)と、従来から使われている低硫黄重油VLSFOを混合したB24やB30といった燃料が、既存の設備をそのまま使えるドロップイン燃料として導入されつつある。B24やB30は、従来の重油にバイオ燃料をそれぞれ約24%、約30%混合した燃料だ。
本取り組みは、温室効果ガスの削減をさらに進めるために導入が検討されているB100を、日本郵船が運航する自動車専用船で1年間継続して使用するものだ。これにより、高純度バイオディーゼル燃料の長期かつ継続的な使用が、船舶の燃料供給システムの性能や動作に与える影響を総合的に調査する。
三菱化工機は、専用船に搭載されている船舶用油清浄機「三菱セルフジェクター」による技術検証と支援を担う。1年間にわたる高純度バイオディーゼル燃料の使用において、油清浄機の信頼性向上とメンテナンス性に関する知見の取得を進める。油清浄機は、燃料に含まれる水分や固形分を分離して除去し、エンジンに適した状態に整える装置だ。
三菱化工機は、2025年9月に検証結果が公表されたプロジェクトにも参加していた。日本郵船とGlobal Centre for Maritime Decarbonisationが実施した、バイオ燃料B24の長期使用および保存に関する実証プロジェクト「プロジェクトLOTUS」だ。同社はこのプロジェクトで、バイオ燃料の長期使用および保存に関する技術的安全性の確認と技術情報の公開に協力した。今回のトライアルでも、同様に油清浄機による技術検証と支援を行う。
三菱化工機はこれまでも、温室効果ガスの排出削減に向けた有力な手段とされるバイオ燃料について、陸上および実船での試験に協力し、油清浄機の適切な取り扱い方法の確立に貢献してきた。同社は今後も、船舶用油清浄機で培った技術と経験を活かし、船舶の安全運航と脱炭素社会の両立に貢献するとしている。
関連情報
プレスリリース:https://www.kakoki.co.jp/news/2026/06/29-Trial-on-Use-of-High-Purity-Biodiesel-Fuel.html
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