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ThinkerがJR東日本スタートアッププログラムに採択 手探りピック&プレイス技術を鉄道保線のレール交換準備工程で実証へ

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Thinkerが開発した手探りピック&プレイス技術。形状・位置が不明な部品もセンサーとロボットハンドの協調制御でつかんで配置できる。

ロボットを「家電のように気軽に使える」存在にすることを目指す大阪発スタートアップのThinkerが、製造・物流分野に続いて鉄道インフラへと活用領域を広げた。Thinkerは2026年4月22日、東日本旅客鉄道(JR東日本)とJR東日本スタートアップが推進する「JR東日本スタートアッププログラム2025秋」に採択されたと発表した。

採択を受けてThinkerは、JR東日本グループのユニオン建設と連携し、線路保守作業のうち「レール交換における準備工程」を対象とした実証を2026年4月より開始する。具体的には、これまで作業員が手作業で行ってきた締結装置(レール固定クリップ)の配列・設置準備に、Thinkerが独自開発した「手探りピック&プレイス技術」を活用する。

手探りピック&プレイス技術は、物体の形状・位置が事前にわからない状態でも、センサーとロボットハンドの協調制御によってランダムに積まれた部品をつかんで配置できる技術だ。バラ積みピッキングが難しいとされてきた製造現場での採用を広げてきたが、今回はこの技術を屋外の鉄道保線現場に転用する。保線作業は夜間・屋外という過酷な環境で安全かつ確実な作業遂行が求められる一方、人手不足と作業員への負荷軽減が業界共通の課題となっており、ロボット技術の活用への期待が高まっていた。

Thinkerは2022年設立の大阪のスタートアップで、「Thinker Model A」と呼ぶ近接覚センサー内蔵の新型ロボットを2025年1月に発売済み。Forbes Japanの「100 NEXT GENERATION LEADERS」や週刊東洋経済「すごいベンチャー100」にも選出されており、日本政府の公式SNSでも紹介された実績を持つ。

製造業のDX・新規事業担当者にとって、この事例が示す示唆は「ロボットの横展開」だ。工場の自動化に向けて開発されたピック&プレイス技術が、鉄道インフラという異分野の現場課題を解く手段として採用された。自社のロボット・AI技術を異業種に転用する戦略は、製造業スタートアップがスケールする典型的な道筋として参考になる。採択結果の発表イベントDEMO DAYは2026年6月4日にJR新宿駅のNEWoMan新宿5Fで開催される予定だ。

JR東日本スタートアッププログラムは2017年度の開始以来、149件を採択してきた実績があり、オープンイノベーション推進の場として国内では信頼性の高い枠組みだ。このプログラムへの採択は、技術の実証可能性と安全性が一定水準以上と評価されたことを意味しており、Thinkerにとっては製造・物流分野以外での「横展開」の確かな一歩となる。


関連情報

プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000067.000106143.html

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