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三菱重工グループのターボデン、ファーボ・エナジーと地熱向けORC設備最大35基・1,750MW供給の3年フレームワーク契約を締結

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ファーボ・エナジー社とターボデン社のプロジェクト関係者。両社は今後3年間でORC設備最大35基の供給フレームワーク契約を締結した

脱炭素化への移行を支えるエネルギーインフラとして、地熱発電への関心が高まっている。三菱重工グループでイタリアに本拠を置くターボデンは2026年4月8日、米国の次世代地熱発電企業ファーボ・エナジーと3年間のフレームワーク契約を締結したと発表した。最大35基、合計1,750MWの有機ランキンサイクル(ORC)設備を供給し、ファーボ・エナジーの地熱プロジェクト拡張を支援する。

ORC(有機ランキンサイクル)とは、中低温の熱源でも効率的に発電できる技術だ。水蒸気タービンとしくみは似ているが、沸点の低い有機系媒体を蒸発させてタービンを回すため、地熱・工場廃熱・バイオマスなど比較的低温の熱源を電力に変換できる。燃料の追加消費や水の大量使用、CO₂排出を伴わずに発電できる点が、カーボンニュートラルを目指す産業界から注目されている。

ファーボ・エナジーは、水平方向の掘削と光ファイバー計測などの革新技術で、従来は地理的・経済的に難しかった場所での地熱発電を可能にしたスタートアップだ。三菱重工グループは同社に出資しており、ターボデンのORC技術採用は既に「ケープステーション」プロジェクトのフェーズI・IIで実績を積んでいる。今回のフレームワーク契約は、この協力関係を複数年にわたる組織的な枠組みへと発展させたものだ。

製造業にとってこの動きが持つ意味は広い。ORC技術は工場のプロセスや焼却排熱、ガスタービン排気への追設でも発電容量を増やせる。既存設備に付加的に導入することで電力コスト削減と脱炭素を同時に追求できるため、自社工場のGX戦略を検討している製造業の担当者にとっても参照すべき技術の一つだ。

データセンター向けのベースロード電源として地熱が有望視されるなか、ターボデンとファーボ・エナジーの連携拡大は、ORC市場そのものの拡張を示唆している。ターボデンは1980年創設以来、50カ国以上で470以上のプラントを納入しており、累計1GW以上の発電容量と6,300万トン以上のCO₂削減への貢献実績を持つ。

今回のフレームワーク契約は、個別案件ごとに価格や条件を交渉する必要なく迅速に発注できる枠組みを整えたものだ。ファーボ・エナジーが複数の地熱プロジェクトを並行して拡張する計画のなかで、ORC設備の安定した納期確保が重要課題となっており、長期的なサプライチェーン構築への要求に応えた形だ。ターボデン社は現在、ケープステーションのフェーズIでORC設備の試運転を進めており、2026年後半の操業開始を予定している。地熱エネルギーの大規模実用化という節目に向け、三菱重工グループのエナジートランジション戦略が具体的な形を見せている。


関連情報

プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000796.000025611.html

この記事の編集者

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