
BASFは2026年10月20日、台湾経済部(MOEA)と次世代半導体製造の推進に向けた基本合意書(LOI)を締結したと発表した。桃園市の観音拠点を拡張し、先端半導体材料の生産能力を増強する。2ナノメートル以下の先端ノードを含む半導体製造技術への需要に対応する。
観音拠点に先端半導体材料の生産能力と品質分析能力を加える
拡張の内容は、先端半導体材料の生産能力の増強、品質分析能力の強化、イノベーションセンターの拡充の3点にわたる。BASFは台湾での現地生産と品質保証、技術サービスの能力を高め、顧客への供給の安定と技術サポートの迅速化につなげるとした。サプライチェーンのレジリエンスの強化も狙いに挙げている。投資額と増強後の生産能力、拡張の完了時期はいずれも公表していない。
電子材料事業とは、先端半導体およびディスプレイ業界向けに高性能プロセス化学品とカスタマイズした配合ソリューションを、民生用電子機器用途向けに特殊金属システムを提供するBASFの事業である。半導体業界が2ナノメートル以下のプロセスノードへ進むなかで、高純度で高度なスペシャリティケミカル配合品への需要は高まっている。観音拠点ではイノベーションセンターを強化して技術力と分析能力を広げ、業界パートナーとの次世代材料の共同開発につなげる。
基本合意書の署名は、2026年10月20日に台北で開かれた2026年台湾全球招商論壇(台湾ビジネス・アライアンス会議)で交わされた。BASF台湾が公開した中国語版リリースの写真説明によると、署名の相手は台湾経済部部長の龔明鑫氏である。
2025年に電子材料事業の戦略拠点を台湾へ置いた布石
BASFの電子材料事業は20年以上にわたって台湾で事業基盤を築いてきた。2025年にはグローバル電子材料事業の戦略拠点を台湾に設置している。同社は台湾を、最先端のプロセス技術と高度に統合された産業エコシステムを備えた半導体の製造とイノベーションの拠点と位置づける。
電子材料を扱うディスパージョン&レジン事業本部は、ポリマーディスパージョンや樹脂、添加剤、電子材料の開発と生産、販売を手がける。これらの材料はコーティング、建設、接着剤、印刷・包装、電子、紙といった産業の配合に使われる。
BASFはドイツのルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社で、全世界に約9万5000人の社員を抱える。2025年の売上高は約600億ユーロで、1ユーロ177.69円で換算すると約10兆6600億円にあたる(2026年10月21日時点のレート)。事業はケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、ニュートリション&ケアのコア事業と、サーフェステクノロジー、アグロソリューションのスタンドアローン事業で構成する。
関連情報
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000084.000092340.html
BASF台湾「巴斯夫與經濟部簽署投資意向書 推動次世代半導體製造」(2026年10月20日)
https://www.basf.com/tw/zh/media/news-releases/asia-pacific/2026/10/apac-26-114
《お知らせ》
PEAKS MEDIAのLinkedinページを開設しました。最新記事の概要をキャッチアップできます。
フォローはこちらから


