
obnizは2026年9月1日、IoTサービス「obniz Now」が大成建設のクラウド型建物統合管理プラットフォーム「LifeCycleOS」との連携に対応したと発表した。既存ビルの設備に後付けしたセンサーが集めたデータを、LifeCycleOS上でまとめて確認できる。新築時にIoTによる常時監視を想定していなかった建物でも、大がかりな配線工事をせずに空調や照明といった設備の状態を可視化する。
920メガヘルツ帯の無線センサーで配線工事を回避
LifeCycleOSとは、情報処理推進機構(IPA)デジタルアーキテクチャ・デザインセンター(DADC)が発行するスマートビルガイドラインで定義されるビルOSに準拠した、大成建設のクラウド型建物統合管理プラットフォームである。多様な建物運用ニーズに応じて導入されるアプリケーションとの連携を担う。
ビル管理の現場では担い手不足を背景に、設備機器を遠隔から見守る需要が高まっている。一方、既存ビルの多くは竣工時にIoTによる常時監視を想定しておらず、機器の状態を継続的に把握する手段が限られていた。後からIoTを導入しようとしても、センサーをつなぐ配線・電源工事のコストと、機器の種類ごとにシステムを作り込む開発の手間が壁となり、現場への導入が進みにくい状況にあった。
今回の連携では3つの点で導入の障壁を下げた。1つ目はセンサー側で、920メガヘルツ帯の電波を使うセンサーを採用した。既存設備まわりの大規模な配線工事をせず、簡易な配線だけで短期間に取り付けられる。
2つ目は開発工数である。obniz Nowが備えるAPI連携機能を活用することで、機器の種類ごとにゼロから開発する必要がなくなり、LifeCycleOS側の開発工数を抑えながらデータ連携につなげた。3つ目は拡張性で、obniz Now経由で取得したセンサーデータはLifeCycleOS上に集約されるため、今後追加される建物運用アプリケーションとも組み合わせて活用できる。一度取り付けたセンサーが、将来の新しいサービスの土台になる。
ファームウェア開発なしで機器を認識、少ない工数で後付け
obniz Nowとは、設置したエッジ端末が周辺のセンサーや装置を自動で認識し、データの識別、保存や複数機器の連携制御を担うIoTサービスである。デバイス側のファームウェア開発を必要としない同社独自の技術により、多様なセンサーや設備を後付けでIoT化する。端末のソフトウェア更新や再起動も不要となる。
大成建設O&Mビジネス推進部O&M・DX開発室長の柳本貴司氏は、顧客ごとに異なる施設運営の課題に応えるには多様なデータを柔軟に集められることが欠かせないとしたうえで、すでに建っているビルのデータをいかに効率よく取得するかは業界全体の課題だと述べた。今回の連携により、既存設備の後付けIoT化と最小限の開発工数でのデータ収集ができるようになったとしている。
大成建設は今後も、既存ビルへの後付けIoT化と最小限の開発工数によるデータ収集を進め、LifeCycleOSによる価値提供の幅を広げる。obnizは2014年11月設立で、資本金は1億円である。IoTプラットフォーム「obniz」およびIoTサービス、デバイスの開発、提供を手がける。
関連情報
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000100.000040376.html
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