
三菱電機とソニーセミコンダクタソリューションズ(ソニー)は2026年7月22日、製造業向けAIビジョンセンサーソリューションを手掛ける合弁会社を設立することで合意したと発表した。製造設備や人手作業の自動化・高度化を加速するための戦略的協業契約を締結したもので、新会社「Advanced Vision Solutions(アドバンスト ビジョン ソリューションズ)」を通じて、イメージセンサー上で映像情報をAI解析する技術を用いたビジョンセンサーソリューションを開発・展開する。関係当局の許認可の取得などを条件に、2026年10月からの事業開始を予定する。
ビジョンセンサーは、製造ラインの製品や部品などをカメラで撮像し、対象物の状態や位置情報をリアルタイムに捉える高精度センサーだ。FA機器と連携することで、製造現場の自動化につなげる。今回の合弁では、映像情報をイメージセンサー上でAI解析する技術を用い、これまで可視化が難しかった製造現場の状態や変化を捉え、判断・制御へとつなげる。
両社は、それぞれの強みを持ち寄る。三菱電機が長年培ってきたファクトリーオートメーション(FA)の制御ノウハウと、ソニーの最先端のイメージセンサーおよびエッジAI技術を融合する。これにより、これまで十分に把握・活用することが難しかった製造現場の状態や、製品の品質、設備の稼働状況、保守・メンテナンス情報を、人手による調整の手間をかけずに認識する。エッジAIは、データをクラウドに送らず、センサーなどの機器側でAI処理を行う仕組みを指す。
新会社が目指すのは、認識から制御までの一連の高度化だ。取得したデータから必要な情報を効率的に抽出し、適切な判断から制御へとつなげることで、現場の設備や作業の状態に応じたタイムリーかつ自律的な改善を可能にする。さらに、ビジョンデータに加えて現場のさまざまなデータと連携することで、単一のデータでは捉えきれない変化や予兆を把握するマルチモーダルな生産システムの構築につなげる。マルチモーダルは、映像や音声、稼働データなど複数の種類の情報を組み合わせて扱うことを指す。
こうした取り組みを通じて、両社はFA領域におけるフィジカルAIの社会実装を後押しする。フィジカルAIは、現実世界の情報を認識し、判断や物理的な動作につなげるAIを指す。生産現場の省人化・無人化、品質向上、保守・メンテナンスの高度化を図る多様な産業に向けて、光学やAIの専門知識がなくても活用できるソリューションの提供を目指す。
関連情報
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000425.000120285.html
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