
日立ハイテクは2026年6月30日、オランダのHigh Tech Campus Eindhoven内に、半導体計測・検査関連を中心とした技術開発に取り組む開発拠点「Innovation Center Eindhoven」を2026年7月に開設すると発表した。現地のアカデミアやディープテック企業とのオープンイノベーションにより、新技術の製品化と市場投入までの期間短縮を目指す。
High Tech Campus Eindhovenは、先端半導体関連技術の集積地として、300社・1万2500人以上が集まる欧州最大規模のオープンイノベーション拠点だ。新技術の原理検証から価値検証までをワンストップで実施できる環境が整っている。日立ハイテクは、この拠点を活用し、自社のコア技術である電子線技術に関する研究などを現地のパートナーと進める。
開発の背景には、半導体市場の成長と技術の複雑化がある。AIの普及によりデータ通信量が増え、データセンターや基地局への設備投資が進んでいる。さらに、EV(電気自動車)や自動運転技術など自動車関連で、現実世界で機能するフィジカルAIの実装が進むなど、半導体デバイスの需要は広がっている。一方、半導体の微細化・立体化・積層化が進む中で、技術革新に対応するための複雑な課題の解決が求められている。フィジカルAIは、現実世界の物理的な環境を認識し、判断や動作につなげるAIを指す。
日立ハイテクは、こうした半導体メーカーの技術課題の解決に向け、外部パートナーとの連携を強化してきた。コア技術である電子線技術に関する研究では、デルフト工科大学やオランダ応用科学研究機構(TNO)などと取り組んできた。研究成果を製品へ実装する検討を進める中で、開発から生産までのプロセスを加速し、顧客へ迅速に価値を提供するため、今回の拠点開設に至った。
新拠点は、欧州子会社のHitachi High-Tech Europe GmbHを中心に運営し、現地スタッフも採用する。今後は、オランダを中心に欧州各地域のアカデミア・ディープテック企業との連携を広げる。電子線技術は、電子の流れを利用して微細な構造を観察・計測する技術で、半導体の検査や計測に使われている。日立ハイテクは、この拠点を、研究開発から量産までを一貫して支援し、開発から市場投入までの期間を短縮する「Lab to Fab」の取り組みの一環と位置付けている。
日立ハイテクは、製品の豊富なデータに専門知識と先進AIを組み合わせた次世代ソリューション群「HMAX Industry」に注力している。同社は、新拠点でのオープンイノベーションを通じて、コア技術の強化と先進AIを組み合わせたデジタル資産の創出を加速し、半導体分野を中心にグローバルに産業の変革を目指すとしている。
関連情報
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000216.000049375.html
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