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リアルテックファンド、AI時代の電力制約に挑む異種接合型パワー半導体スタートアップのヘテロスタックスへ出資を実施 Si×SiCでデータセンターの電力変換損失低減へ

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ヘテロスタックスは、シリコン(Si)とシリコンカーバイド(SiC)を組み合わせた異種接合型パワー半導体デバイスを開発する大阪公立大学発スタートアップだ。(出典:UntroD Capital Japan)

UntroD Capital Japanが運営するリアルテックファンドは2026年6月19日、シリコン(Si)とシリコンカーバイド(SiC)などを組み合わせた異種接合型パワー半導体デバイスを開発する大阪公立大学発スタートアップ、ヘテロスタックスへ出資したと発表した。出資は2026年5月に実施した。生成AIの普及で急増するデータセンターの電力消費に対し、電力変換損失を抑える次世代パワー半導体の社会実装を目指す。

ヘテロスタックスは2025年10月設立のスタートアップで、異なる半導体材料を直接接合する「異種接合アーキテクチャ」を手掛ける。従来の単一材料デバイスでは両立が難しかった低損失化、高信頼性、低コスト化の同時実現を目指している。代表取締役CEOの佐々木公平氏は、酸化ガリウム(Ga2O3)をはじめとする次世代半導体材料・デバイスの研究開発に長年従事し、材料開発から事業化までを横断的に進めてきた。

開発の背景には、電力需要の急拡大がある。生成AIの普及やクラウドサービスの拡大に伴い、データセンターの電力消費量は急速に増えている。あわせて、EVや再生可能エネルギー、産業機器の電動化が進む中で、電力を効率よく変換・制御するパワー半導体の重要性が高まっている。電力変換時の損失を抑えることが、電力消費量とCO2排出量の削減につながる。

ヘテロスタックスの技術は、2種類の材料の長所を組み合わせる点に特徴がある。シリコンが持つ高い制御性・信頼性と、シリコンカーバイドが持つ高耐圧・低抵抗特性を組み合わせた独自のデバイス構造により、既存のパワー半導体が抱える低損失化・高信頼性・低コスト化・実装容易性の間のトレードオフの克服に挑む。シリコンカーバイドは、シリコンよりバンドギャップが大きいワイドバンドギャップ半導体の一種で、高電圧・高温に強い特性を持つ。

同社が開発するのは、Si/SiC接合型トランジスタ「SABFET」とSi/SiC接合型ダイオード「JGSD」だ。いずれもデータセンター電源をはじめとする中・高耐圧領域で、電力変換損失の低減に寄与することが見込まれる。両製品の名称はヘテロスタックスの出願商標となっている。

ヘテロスタックスは今回の調達資金をもとに、SiとSiCを組み合わせた接合型パワー半導体デバイスの研究開発を加速する。データセンター電源をはじめとする中・高耐圧領域で電力変換損失を低減し、電力消費量とCO2排出量の削減に貢献する次世代パワー半導体の実現を目指す。

出資したリアルテックファンドは、研究開発型のディープテック・スタートアップの社会実装を目的に2015年に設立されたファンドで、シード・アーリーステージへのリード投資とハンズオン支援を手掛けてきた。運用総額は400億円以上にのぼる。UntroD Capital Japanの山家創取締役は、ヘテロスタックスの異種接合アーキテクチャはSiとSiCの強みの組み合わせから出発し、将来的には材料の最適な組み合わせにより単一材料デバイスの限界を超える可能性を持つとし、日本発の新たなパワー半導体アーキテクチャの世界展開を支援するとコメントした。


関連情報

プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000175.000036405.html

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